日本刀のつくり 

日本刀つくり

 

刀剣の原料となる鉄は、その含有炭素量によって3種類に分類され、その中でも特に波面が均質で良いものを「玉鋼(たまはがね)」と言います。「たたら」という言葉をご存知でしょうか。たたらは日本古来の製鉄技術であり、作られる和鉄は他に類を見ないほど優れたものといわれています。明治以降に溶鉱炉で製造されている洋鉄では、質の良い日本刀は作れません。

 

製鉄の際に使用する足踏み式の鞴(ふいご)をたたらと呼んだことから、たたら製鉄と名付けられ、砂鉄や鉄鉱石を、粘土で築かれた炉で、木炭燃料を用いて低温で還元することで、非常に純度の高い製鉄が行われていました。

 

日本刀の材料となるのは、たたらで生産された玉鋼(たまはがね)を使用する場合と、玉鋼以外の純度の低い鉄や古釘をもとにして加工し直した素材を使用する場合とがあります。

前述の通り、玉鋼は非常に純度の高い鋼で、日本刀製作には最適な炭素含有量となっています。そのため、そのまま鍛え込むことができますが、玉鋼以外のものは、炭素含有量が多すぎたり、逆に少なかったり不純物が混入していたりします。炭素含有量が少なければ過熱しなくても叩くと伸び、含有量が多ければ、加熱しても何をしても伸びない、それぞれに異なった特徴を示すため、吸炭や脱炭という作業を通して炭素量を調節します。

 

玉鋼の中にも、卸し鉄(再加工すること)が必要のない一級品や二級品、卸し鉄が必要な三級品など、等級を分けて扱われることもあります。三級品は、主に破面が粗野であったり、不純物が混ざっているもので、「大割下(おおわりした)」。破面は均一で品質も優良であるが、粒が小さいものを「目白(めじろ)」。不純物が多く含まれる「大鍛冶屋用(おおかじやよう)」。炭素を1.7%以上含有し、溶解の進んでしまった「ずく」などと大別されました。